子どもに伝えたい「アリとキリギリス」

東京でFPをお探しなら老後資金の相談を得意とする祐福FP事務所

080-6897-8062

〒153-0052 東京都目黒区祐天寺

営業時間 9:00~18:00/不定休

子どもに伝えたい「アリとキリギリス」

2019/05/28 子どもに伝えたい「アリとキリギリス」

今回は有名なイソップ物語のお話しをいたします。童話として知られるイソップ物語は、実は多くのナゾに包まれてもいます。

 

作者イソップは紀元前600年頃の古代ギリシアに実在した人物らしいとのこと(この「イソップ」は英語読みで、原語だと「アイソーポス」だそうです)。

私は当初、学者か教育者と思っていましたが、元は奴隷で、語りの巧さゆえに解放され語り手として各地を巡るものの、妬みを買って殺されたのだそうです。数奇な運命ですね

(でも、語りが上手いからって奴隷が解放されるものなのかな?とも思いますが・・・)。

 

いわゆるイソップ物語の中には、イソップ以前から伝えられていたものや、逆に後世に作られた話も少なからず含まれているようで、それゆえか、真に寓話らしい作品もあれば、とても子どもには聞かせられない(であろう)ものまで様々。おそらく最も有名なひとつ「アリとキリギリス」も、私が思うには後者なのです。

 

この話、原作は「アリとセミ」だとか。セミはギリシアなど地中海沿岸を含む熱帯・亜熱帯地方に広く生息するものの、アルプス以北ではあまりなじみが無いので、北ヨーロッパに伝わる過程でキリギリスに変えられ、このルートで日本に伝わったらしいです。そもそもキリギリスは夏に2ヶ月位しか生きられず冬を越すことはないのだそうです(セミにしても似たようなものですが)。

 

さて皆様、この物語のあらすじは、たぶん次のようにお聞きになったのではないでしょうか。

 

夏の間、アリたちは冬の食料を貯めるために働き、その間キリギリスは歌を歌って遊んでいた。やがて冬になり食べ物が無くなると、キリギリスはアリたちを訪れ、分けてもらおうとした

 

問題はこの後のエンディング部分。ここが世代や地域により全く違っています。

私が幼少時(=前回東京オリンピックの頃)聞かされた話では、

 

アリたちは、「夏に歌っていたのだから、冬は踊ったらどうだ」とドアを閉めてしまい、キリギリスは餓死してしまう

 

と自然の厳しさ、および準備することの大切さが教訓の話だったと思います。

 

ところが、今伝えられている話だと、

 

アリはキリギリスを叱ったあと、家に入れて食べ物を分けてあげた

 

となっていると聞き、本当かどうか本屋さんで絵本を立ち読みしました(いかにも不審な光景、よく通報されなかった・・・)。確かにそうなっていました。もちろん、餓死する設定が残酷だからという理由なのでしょう(このような改変は現代日本だけでなく、以前から世界中であるそうです)。

 

皆様は、もしお子さん(自分のお子さんに限らず)に伝えるとしたら、どちらを選ばれますか?

 

私見ですが、キリギリスは将来への備えを怠った結果、苦境に陥って、まじめに働いてきたアリたちに助けを求めたのです。ムシのいい話ですね(虫だから仕方ない・・・なんてオヤジギャグ失礼)。このように、そもそも自業自得なのに責任転嫁する人、他人に迷惑をかけて平然としている人が、現代では増えているように思えます。

 

ちなみにアメリカでは、次のように伝わっているそうです。

 

計画的に準備しているアリたちを見て、キリギリスは来年こそ自分もそうしようと誓った

 

自助努力・自己責任の大切さを子どもの頃から教えている、これもアリですね。

(再びすみません)

 

そのほかに次のような過激なものもあります。

 

アリたちは餓死したキリギリスの遺体を食べつくした

 

さらにシリアスなものも。

 

断られたキリギリスは逆ギレして、盗もうと夜中アリの家に侵入した。ところがアリたちはそれを察知していて、アミをかぶせた上で撲殺した

 

この最後のストーリーが、実は原作に一番近いのだそうです。

 

現在、地球のあちこちが騒乱のさなかにあります。そのひとつ、長らく紛争が続いているパレスチナでは、「非常事態に備えた者のみが助かる権利がある」という価値観が強いそうです。これらの地域で、この話のエンディングがどう伝わっているのかは分かりませんが、少なくてもこの最後の話が受け入れられやすい環境なのかなと想像されます。それは、イソップが奴隷として何を見、何を思ってこの話を作ったのか・・・現実を直視するという点で、共通点があるように思います。

 

そして対極的なのが、ディズニー作品での描かれ方。美しいです。

 

食べ物を分けてもらったキリギリスは、お礼にバイオリンを演奏してあげた

 

イソップが聞いたらどう思うでしょうか。

(イソップの時代にはまだバイオリンはありませんでしたけど・・・)

 

もう一度お聞きします。

皆様がもしお子さんに伝えるとしたら、どの話を選ばれますか?

これから暑くなりますので、ひとときの「真夏の夜の夢」(妄想?)の材料になれば幸いです。

 

 

電話番号 080-6897-8062
住所 〒153-0052 東京都目黒区祐天寺
営業時間 9:00~18:00
定休日 不定休

TOP